スマートフォンの普及により、Web閲覧の中心は完全にモバイルへと移行しました。しかし、多くのサイトはいまだに「PCの縮小版」としてデザインされ、タップしづらいボタンや読みにくい文字など、使いにくさを感じる場面が少なくありません。
モバイルファーストの時代では、画面サイズだけでなく「操作方法の多様化」も意識する必要があります。タッチ操作、音声操作、キーボード操作——これらすべてのユーザーが快適に利用できる設計こそが、現代のアクセシビリティの基盤です。
モバイルファーストとは何かを知りたい
具体的に何をすればモバイルファーストになるか知りたい
モバイルファーストに対応する際の注意点を確認したい
2020年3月にGoogleはモバイルファーストインデックス登録に移行すると発表しています。
BtoBのターゲットはPCが多いからとスマホ対応を軽視すると、SEOの評価が下がる可能性が高いので、必ずスマホの対応もしましょう。
【参照】ウェブ全体のモバイル ファースト インデックス登録化についてのお知らせ
アクセシビリティとはあらゆるユーザーが情報や機能にアクセスできることを意味します。これは、障がいの有無に関係なく、すべての人にとって使いやすいサイトを目指す設計思想です。
モバイルファースト設計も、本質的には同じ考え方です。「制約のある環境(小さな画面、限られた操作)」で最大限の使いやすさを追求するため、アクセシビリティとは非常に親和性が高いのです。
Googleもモバイルユーザビリティをランキング要素として重視しており、SEOの観点からも避けて通れないテーマになっています。
Googleが重視するE-E-A-T(実体験・専門性・権威性・信頼性)の意味と、サイト改善のための具体策を徹底解説。サイト評価を高める実践的なステップをまとめています。ユーザー信頼を築き、SEOで差をつけたい方へ。
スマホでは、指でのタップが主な操作手段です。そのため、「押しやすい」「読みやすい」「誤タップしない」設計が基本となります。
例として、ボタンやリンクのタップ領域は44px以上が推奨されています。他にも指が重なることを考慮して、リンク同士の間隔にも余裕を持たせることが大切です。
フォントサイズは16px以上、行間は1.5倍程度が理想です。特に、長文を読むコンテンツでは、行間と余白が可読性を大きく左右します。
モバイル特有の課題として、フォーム入力の煩雑さや、固定ヘッダーが入力欄を隠すケースもあります。これらは単なるデザインミスと言うよりも、ユーザー離脱の要因になり得る重大な問題だと認識する必要があります。
音声操作は、視覚障がい者だけでなく、ながら作業をする一般ユーザーにも広がりつつあります。SiriやGoogleアシスタントでの音声検索はもちろん、スマホのスクリーンリーダー(VoiceOver / TalkBack)も多くの人が利用しています。
音声ブラウザは、HTML構造を読み上げながらサイトをナビゲートします。そのため、alt属性やaria-labelを適切に設定し、見出し(<h1>~<h6>)を論理的に配置することが重要です。他にも「、」や「。」の句読点で行末や文章の終了を示すなどの工夫も必要です。
「ここをクリック」や「詳しく見る」といったリンクテキストでは、音声操作時に意味が伝わりません。「お問い合わせフォームへ」など、目的が明確なラベルを付けるだけでも、アクセシビリティは大きく向上します。
アクセシビリティは「後付け対応」ではなく、「設計段階」から考慮するのが理想です。
デザイン面では、色だけに頼らない情報伝達(例:エラー時の赤+アイコン)や、十分なコントラスト比の確保が基本です。
コーディングでは見た目も重要ですが、HTMLの意味構造(セマンティクス)を優先しましょう。
たとえば、見出しは<div>ではなく<h2>を、ボタンは<a>ではなく<button>を使うことで、音声読み上げやキーボード操作に正しく反応します。
検証には、Lighthouse(Chrome標準)での自動チェックも有効です。チームとしては、「デザイン→コーディング→テスト」の各段階でアクセシビリティ確認を行う体制を整えることが重要です。
LighthouseはGoogleが無料で提供するサイト診断ツールです。パフォーマンスやSEO、アクセシビリティを数値で見える化し、改善ポイントを簡単に把握できます。初心者でも簡単に利用でき、制作会社もWeb制作や運用に欠かせない品質チェックツールです。
今回はモバイルファースト時代のアクセシビリティ対応|スマホ・音声・キーボード操作に強いWeb設計とはについて説明しました。
アクセシビリティは一度対応して終わりではなく、継続的な改善プロセスです。新しいデバイスや操作方法が登場するたびに、検証と修正を積み重ねていく必要があります。
まずは次の3点から取り組むのがおすすめです。
これらを積み重ねることで、誰にとっても使いやすい「真のユーザー中心設計」が実現すると考えています。
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